部下には任せられないと考えていた

「いいな」と思われたら押してください。

　職場では、ドライバーを除き直属の部下は１人だけです。私はプレイングマネジャー的に業務全般を率先して行い、特に自営業所で荷物をさばききれなくなった場合の配車業務をメインで行っていました。配達を間に合わせるため他営業所に空車の手配を早急に依頼しなければならず、自分がやらなければと思い込んでいたのです。
　部下にはまだ任せられないと考え、負担の少ない配達や集荷の手配、ドライバー作業票の処理など私の補助的な業務を担当させていました。
　先日、組革研に参加して「部下を問題に直面させずにいると人間力を抑え込んでしまう」という話を聞きました。私も部下に補助的な業務しかやらせず、その成長を妨げてきたのかもしれないと思いました。部下のためと考えたつもりが全く逆のことをしていたのです。
　職場に戻り、思い切って部下に配車業務を任せることにしました。うまくできるだろうかと不安に思いながらも、自分で考えてやってみるように伝えました。
　最初は「なぜ教えてくれないのか」と不満そうな表情で、どうすればいいか、前回はどうしたのかと聞いてきました。他営業所への手配が遅く、一度問い合わせると返事を待つだけでトラックはなかなか見つかりません。私も「自分で考えろ」と突き放したのについアドバイスをしてしまうこともありました。そんなことを何度か繰り返すうちに「こうしようと思いますがどうでしょうか」と相談してくるようになったのです。
　最近では、以前より自分で考えて行動するようになってきました。部下が成長する芽を私が摘んでいたことが改めてわかり、自分も変わらなければと痛感させられています。