自分を変えるのは自分しかいない

「いいな」と思われたら押してください。

「Ｓ－２０」でゴールできないままキャンパスに戻りました。チームの皆に拍手で迎えられましたが、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。S－２０を捉えるための調査は「誰かがやってくれるだろう」と手抜きをしていました。「どう対応するか」ばかり考えていたため結果を出せなかったのだと痛感させられました。
　組革研参加前、顧客がグループ会社の一部で導入しているシステムを横展開することになり、私はシステム設定の自動化を担当しました。一部の作業を自動化してコストダウンを図ることが目的です。
　これまでに経験したことのない仕事でしたが、いつもどおり「どう対応するか」で動いていました。現状の調査では300以上の対象があり、勝手に結論を想定して調査対象を絞りました。いつもの手抜き癖でした。思い込みに基づいた調査結果は信頼性が低く、その結論に顧客は納得しませんでした。
　行き詰まって上司に相談すると、対象を正しく捉えていないと指摘されました。実際、調査に１か月半も費やして上司の質問には半分も答えられません。組革研での惨めな気持ちがよみがえりました。
　対象を調べきらなくては結果は出せない。顧客レビューが目の前に迫っていましたが、あらためて全項目を調査しようと決意しました。先行していた他領域での自動化についても資料に目を通し不明点を有識者にインタビューしました。必死に調査、確認をして提案の裏付ができ、ようやく顧客からOKが出たのです。
　長い間、思い込みや手抜きで仕事をしてきたのだと思います。染み付いた悪い癖を直すことは容易ではありませんが、自分を変えられるのは自分しかいないのだと思っています。