仕事に対する意識を変える

「いいな」と思われたら押してください。

　「仕事とは何か？」の問いに私は「家族を養うため、与えられた仕事を責任を持ってこなすこと」という考えでした。　
　組革研では、仕事は「対象」への貢献であり、そのためには「対象」をよく知らないと対応できない、と強く言われました。対象はお客様、製品、上司……。今まで仕事だからと割り切って、言われたことだけをやってきた自分にとっては衝撃的な体験でした。
　上司からの指示に対しては内容をこなせばいいと考えていました。何を期待しているのか、どうすれば期待以上の成果を出せるのかといったところまでは気が回りませんでした。
　また仕事を早く終わらせるために、勘と経験だけでいきなり実行していました。こうしたやりかたでは、結果は出ても技術的なノウハウの蓄積にもなりません。結局やらされ感しか残らず、仕事がおもしろいなどと感じることはありませんでした。
　そこで、まず仕事に対する考えかたを「自分本位」から「会社、お客様、上司への貢献」と無理にでも変えてみました。そうすると、以前は急な仕事や無理な依頼がくると「そんなの難しい」という思いでしたが、「どのようにやっていこうか」とチャレンジするようになりました。　
　上司から渡されたお客様の仕様書は、どう使われているのかを調べてから、それを反映させて作るようになりました。
　また、部下に対しても考えかたを変え、できるかぎり口を出さないようにしました。何か問題が起きた場合でも、メンバー同士で解決するようにさせています。最近では「どうすれば良いですか？」から「こうしたいのですが？」と主体的な相談が増えてきました。