「思い込み」から抜け出さなければ

「いいな」と思われたら押してください。

　電子回路の設計と電子機器の試験・評価を担当していますが、それらの実施結果をまとめる報告書の作成がとても苦手でした。上司からダメ出しをされては、何度も書き直していました。
　このままじゃダメだと感じながらも、どうにも抜け出せず悶々としているとき、組革研に参加しました。
　「Ｓ－２０」の調査では、深夜に何度も現場に行きましたが、成果もなくただ歩いているようなものでした。自分が不要と判断したものからも、他のメンバーは発見していきます。
　何が違うのだろうか？　必死に考えました。自分はわかっているつもりになっていたのか？　あらゆる視点から見ようとしました。
　そして、やっとの思いで集めた事実と、そこから導き出したことをどうやってメンバーに伝えようかと考え抜いて、素直に事実から書いてみました。メンバーはすぐに理解してくれました。
　今までとは全く違う手応えでした。
　職場に戻り、改めて自分の書いたものを読むと、ある規格に基づいた試験報告書ではわかっているだろうと説明を省略し、読む人はその規格をいちいち確認しなければなりませんでした。別の報告書では概要と結果だけを記述していましたが、その過程は自分しかわからない状態でした。
「自分離れ」した報告書が書けるようになりたい！
　そう思い、書きたい「対象」がどうなっているのかをまず明確にする必要があるのだと自分に言い聞かせています。自分の思い込みから抜け出そうと、経緯や参考にしたものを十分に揃えてから作成するようになりました。少しずつ、ダメ出しの回数が減ってきました。