参加リポート/現場から

「カラクリを解明しろ」が今の私の口癖
――変わらざるをえない状況に自分を追い込む・後編(全2回)

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森 大輔 44歳 マツダE&T PT設計部 車載設計グループ 主幹 〔第507回/2017年10月会期参加〕  NO.1713

 「組革研」で、同じチームの若い人たちが誰からも指示されずに大変な力を発揮する姿を見て驚かされました。そして彼らを動かす原動力が、「やらざるをえない状況」だと気づいた時、改めて思い知らされたのです。職場で部下たちが力を出させないようにしていたのは私自身だったと。
 私は彼らの考えを聞こうともせず、こうやれと強制していました。仕事を成功させるための道具としてしか彼らを見ていなかったのです。
 それはすでに自分の体質になってしまっています。そんな自分を変えるには、変わらざるをえない状況に自分を追い込まないといけない。
 「組革研」から戻った私は、他部署への異動希望を上司に申し出ました。
 新たな職場に異動した数日後、進捗が遅れている案件について、部下から「どうすればいいでしょうか」と具体的な解決案を求められました。
 以前なら、すぐこうしろと指示していたと思います。思わず出てきそうになった言葉をぐっと飲み込み、「それを考えるのも君たちの仕事だ」と伝えました。
 その対応で良かったのか、内心は不安でたまりませんでした。しかし部下たちはいったん考え始めると、自ら状況確認をくり返すようになり、その後も自分たちでやるべきことを考えながら動くようになっていったのです。
 ミーティングでもテーマを決めた後は口を出さないようにしています。その代わり、マツダ系列の技術者に共通する言葉である「カラクリを解明しろ」が、今の私の口癖になっています。
 それでも時には、なぜ教えてくれないのかと言われることもあります。そういう時にはどう応えたらよいのか。未だにわからない。悩みながらやっていくしかないと思っています。

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改めて更新を再開する予定ですので、少々お待ち下さいませ。
どうぞ宜しくお願い致します。

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