現場から考えたことで、品質が安定してきた

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　職場の品質問題がなかなか解決しないことに悩んでいる時に参加した「組革研」で、その原因が自分の取り組みの甘さにあったことを思い知らされました。
　「組革研」では、「Ｓ－２０」の仕組みを解明するために、「わからないこと」を何百件も洗い出し、自分が納得いくまでたとえ夜中になっても何度でも現場に足を運び考え、チームメンバーともとことん議論して結果を深掘りしていきました。
　職場で品質問題が発生した時に、ここまで徹底的に原因を調べたことはありません。その問題を引き起こしている原因も確認しないまま、自分の想像だけで打ち手を考えていました。生産技術のメンバーに相談しても、彼らもデーターを見ているだけで現場の確認はしていません。この程度で、品質問題が解決できるわけがなかったのです。
　「組革研」から戻り、まずやったことは生産技術のメンバーと一緒に問題が発生している現場に足を運び、材料から製品になるまでの工程を一つ一つ確認していくことです。その上で、彼らと一緒に品質問題の原因と思われるものを一件一葉で書き出して「一覧一望」し、それをもとに議論して対策を立てていきました。
　書き出された内容は材料から設備の不具合まで多岐にわたるもので、議論から導き出された対策も以前は考えていなかったようなものが出てきました。結果、製品特性値のばらつきが小さくなってきたのです。
　品質は以前よりも良くなってきましたが、それでも突発の品質トラブルはまだなくなりません。これからも現場をよく見て、粘り強く品質問題に取り組んでいかなければなりません。