業務全てに自らの考えを持ち、適切な方針を出すのがリーダーだと考えていました。 そのため私は、会議で出された議論をホワイトボードに書き出して課題を整理し、時には進行役となって、いつまでに、誰が行うのかを決めることもありました。 それがリーダーのあるべき姿であり、 「メンバーが自ら考えて取り組む職場」に近づいていくはずと信じていました。
ところが現実は逆でした。 納期に間に合いそうもない、性能が届かないと相談を受け、 「どうしましょうか」と答を求められ続けたのです。 専門的な内容の相談に、自信がないにもかかわらず指示を出すこともあり、 「もっと自ら考えて取り組んでほしい」と不満を持つようになっていました。
しかし、指示待ちを生み、活発な議論を妨げていたのは自分だったと組革研で気づきました。 自分の理想とは正反対の職場づくりをしていたのです。
直後の月曜から、自ら発信することを止め、 「わからないから教えて」とメンバーの考えや彼らの議論を聞くようにしました。
もう一つ私が組革研後に気づいたのは、職場が 「対応」に偏っていることでした。 納期が迫っているから、コストがかかるからを理由にして、対応に走ることを正当化していたのです。 自分の都合でしかありません。
私はメンバーに 「対象」を問うことから始めました。 「対象」を蔑ろにしている提案は否認することにしました。 他部門に対しても同様です。
彼らには予想外の展開です。 今まで通った提案が、突如、通らなくなるのですから。 職場の空気も重たくなりました。 以前の私なら、こんな時は優しい言葉をかけて場を繕っていました。 しかしそれは決してしない。
すぐ対応して短期間で結果を出したい、よい雰囲気ですすめたいという気持ちは、もちろん今でも少なくありません。 しかし今は、引き摺られようとする自分の弱さと闘い、 「誰のための仕事か」を彼らに問い続けています。
只今、サイトの更新を一時停止しております。
改めて更新を再開する予定ですので、少々お待ち下さいませ。
どうぞ宜しくお願い致します。
対談 あなたの会社はなぜ『メンタル不調』者を量産してるの
著者:藤田英夫・𠮷野 聡 発行:シンポジオン 発売:三省堂書店/創英社
脱「三逆リーダー」
藤田 英夫 (著) 発行:ダイヤモンド社 発売:ダイヤモンド社
「個全システム」によるミーティング革新
藤田 英夫 (著) 発行:ダイヤモンド社 発売:ダイヤモンド社
不感症体質に挑む「人間力」全員経営
藤田 英夫 (編) 発行:シンポジオン 発売:創英社/三省堂書店
経営の創造
藤田 英夫 (編) 発行:シンポジオン 発売:創英社/三省堂書店
第3の組織論
小林 茂 (著) 発行:シンポジオン 発売:創英社/三省堂書店
人間力をフリーズさせているものの正体
藤田 英夫 (著) 発行:シンポジオン 発売:創英社/三省堂書店
人間力―そこにどう火を点けるか
藤田 英夫 (著) NTT出版
人を人として―指示待ち人間を目覚めさせるもの
藤田 英夫 (著) PHP研究所
「状況」が人を動かす―管理からリードへ
藤田 英夫 (著) 毎日新聞社
Copyright ©2018 MANAGEMENT CENTER Inc. All Right Reserved.