手抜きを許さないことから絶対にぶれない

「いいな」と思われたら押してください。

　 「Ｔ-５０」と名付けたプロジェクトを開始しました。 ５０区画のテナントとの契約を１０人のプロジェクトチームを作って彼らでやり切らせるというものです。 １つの区画には本社と現場でペアを組ませ、まず、「対象」である交渉相手に対してどういうスタンスで臨めばよいかを考えるため、その裏付けを調査することから始めさせました。
　 以前は上司である私が交渉スタンスを指示し、それに従って彼らが交渉していました。 相手との交渉時に状況が変化することもあって担当者にその場で判断させず、一度持ち帰ってから私の判断を仰ぎ再度の交渉に臨んでいました。 そのすすめかたが最もいいと私も思っていました。
　 それが間違っていると気づかされたのが１年まえの組革研でした。 当時の彼らにとって仕事とは、状況を私に伝えるだけ、上司に決められたことに対応することになっていたのです。
　 変えても初め部下たちは、今までのように交渉相手の意向を持ち帰り私の判断を仰ごうとしました。 そんな彼らに 「仕事」とは業績を上げることだと強く言い、状況を持ち帰るだけではダメだと突っぱねました。 任せると決めた時、手抜きを許さないことから絶対にぶれないと腹を括ったからです。
　 交渉の主役は上司だと思っていた彼らにとって、初めて自分で何とかしろと言われたのです。 彼らは戸惑いました。 続けていくうちに、 「次の契約担当から外してくれ」という部下も現われました。
　 今回のプロジェクトは業績を上げることができました。 しかし、他の案件でも同様に部下に強く臨んだところ、 「私にはできない」と泣きついてきた人もいました。 感受性にも個人差があります。 「仕事」とは何かについて、意識づけを丁寧にこの職場に根付かせていかなくてはと感じています。