任されていることを部下たちも自覚している

「いいな」と思われたら押してください。

　 まったくわからない状態から組革研は始まりました。 ところがＳ－２０の仕組み解明が課題なのに、リーダーは何一つ教えてくれない。 しかたなく自分たちだけですすめました。 そのやりかたは個で考えることから始まり、紙に書き出し、グループ、チームで議論して答えを探し求めていく。
　 その結果、素晴らしい業績を下期で上げることができました。 個の力が結集すれば無限の可能性があると気づきました。
　 同時に、今までの自分が真逆だったこともわかりました。 自分自身が立ち会えない夜勤担当には連絡帳に細かく指示を記し、不明点は担当者から電話をもらい口頭で説明をくり返す。 常に自分の頭を占めていたのは、全てを完璧に部下に伝えなければいけないということ。 その一方で、同じような作業をしているのだから少しは考えて結論を出してくれてもいいのに、と内心で何度か感じたこともあります。
　 私は典型的な 「三逆リーダー」だったとわかりました。 そこから脱け出さなければいけないと痛感しました。
　 しかし個の力の結集した時の大きさを体験し、彼らに任さなければと強く思っても、なかなか一歩を踏み出せませんでした。 トラブル、失敗、納期遅れ、そうなってしまうことばかり考えてしまうのです。
　 それでも少しずつ指示を減らし、一人ひとりの判断に任せるように変えていきました。 不安は相変わらずですが、上司や先輩がたのフォローもあり、何とか生産性を落とすことなくすすめられています。
　 やらせる側とやらされる側、正直言って以前はそんな状態でした。 しかし今は任されていることを彼らも自覚し、考えながらすすめようと意識が変わってきています。 それが当りまえの職場を目指したいと思っています。