「指示待ち人間にさせていないか」 「部下を道具として扱っていないか」という指摘が、そのまま職場での自分の姿に結びつきました。
真っ先に気づいたのは自分の勘違い。 経験が長く、多くの修羅場をくぐってきたのだから自分のほうが正しいという思い上がりでした。専門領域のことになるとそれは顕著で、部下にことごとく口出ししていたのです。
部下の話しをちゃんと聞かなかった、彼らをオペレーター扱いしてしまったと後悔したこともあり、自分はリーダーに向いていない、上からもそんなレッテルを貼られているのではないかと悩んでいました。
ちょうどその頃、私は、昇級課題を抱えている一人の部下のペアコーチとして、彼をサポートする役割も担っていました。 意見や提案が少なく、自主性が足りないと感じてしまう彼の姿は、今までの私の指示や命令によってそうなってしまったものです。 自分が変わらなければと思いました。
それ以降、指示を止め、その代わりに部下の考えをよく聞くようにしました。 出された疑問や意見も自分が返答して簡単に終わらせず、チーム全体に提起して彼らだけで結論をつけるように求めました。
自らの提案でチーム全体が動くようになりました。 しばらくすると、メンバーは自らの提案を実現させようとさらに活発になっていきました。
昇級課題を抱えているメンバーもすでに言われるのを待つ状態ではありません。 模擬面接では、課題の捉えかただけでなくその動きが大きく変わったと評価され、後日、昇級可という結果が得られました。その喜びもさることながら、自らが考える環境になっただけで頼もしいと思えるほど変わったことに大きな驚きを感じました。
人は指示して育てるのではなく自ら考えれば育つ、と彼らに教えられました。 グループ全体にこの取組みをさらに拡げていきたいと思っています。
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