気づかないうちに会議の進行役を買って出ていた

「いいな」と思われたら押してください。

　上司から通達され、何をするのか具体的にわからない中で参加した組革研では、初日から自分の弱さを痛感するものとなりました。出された課題に対しても自身の受け身の姿勢が表れてしまい、最初の納期ではもちろん未達。「どうする？」と問われて、「周りがやるならやりますよ」と半ば自棄になって返答しました。しかし直後に、自分たちで決めた目標をやり切らないのかとリーダーから強く指摘されたのです。
　内心で反発を感じながらも続けました。深夜２時をすでに越えています。それでも同じチームのメンバーが必死で取り組んでいる姿を見て、目標はチームで必達しなければいけないのだとわかりました。「達成できるまで続けたい」と次に集まった時には自分から主張していました。
　この瞬間、今までの自分はぶら下がっていただけだったと気づきました。
　いま職場で働いている部署には異動したばかりでした。当然わからないことが多く、先輩がたにとにかく聞いてその答えを頼りに目のまえの業務をすすめていました。自分で考えることを無意識のうちに避けるようになっていました。私は職場でもぶら下がっていたのです。
　職場に戻ってからしばらくして、所属部署の今後の活動について話し合う検討会議が開かれました。その中で私は気づかないうちに前に出て会議の進行役を買って出ていました。とても小さな場面かもしれませんが、自分の姿勢が変わったと思えた出来事でした。
　今でも思うようにいかないことが重なると、妥協したいと思ってしまいます。しかし、諦めずに調べつづけたことが「Ｓ－２０」の仕組み発見に繋がったことも経験しました。楽なほうに流れようとする自分の矯正を他に委ねず、自ら闘っていかなければいけない。自分次第で仕事経験の密度がもっと濃くなり、より高度なスキルが身に付けられるようになると信じています。