いま始めなければと強く思った

「いいな」と思われたら押してください。

　 昨年にプロジェクトリーダーを任されたソフトウェア開発の途中、手戻りがたびたび起こりました。 改修には予想以上に時間がかかり計画を遅らせていきます。 いつしか私自ら改修作業にも参加するようになっていました。
　 この状況の中、 「仕事はやる人に都合よくできていない」 という言葉を思い出し、 「本当にそうだな」 と苦笑しながらしばらくの間、組革研の体験が頭に浮かびました。 ところが記憶が 「手抜き」 に至った時、ハッとしたのです。 途中で懸念材料があってもとにかく先にすすめることを私は優先し、とりあえずの対応ばかり指示していたことに気づきました。
　 問題を感じていながら異なる対応を強いられ、やらされ感にならなかったはずがない。 開発されたシステムに彼らの工夫や思いがないと最近感じていたのも、彼らのせいではなく自分の問題だったとわかりました。
　 予定をさらに遅らせてしまうかもしれないという不安がよぎりました。 しかしメンバーの手をいったん止めることになっても、プロジェクトの改善活動としていま始めなければならないと強く思いました。 そして、疑問や不安に感じている問題を列挙し全員で共有したうえで、システムがどうあるべきかを明らかにしていきました。
　 全員から挙げられたさまざまな問題は、彼らにとって想定外の事態を減らすことに繋がりました。 また、自らの工夫が貢献に大きく結びつくという思いが彼らの動きをさらに活発にしました。 しばらくすると、私が気づけなかった独創的な開発アイディアを出すメンバーも出てきたのです。
　 しかし、開発するシステムが 「対象」 であるユーザーの真のニーズを満たしているとはまだ言えません。 今後はさらに踏み込み、彼らとともに 「対象」 の真のニーズを明らかにすることに挑んでいきたいと思っています。