部下が自ら気づいて、メンバーへの指示をやめた

「いいな」と思われたら押してください。

　 職場で昇進したばかりの部下がいます。 当初、不慣れな彼の様子を見て、私が手助けしていました。 するとある時、 「自分はいなくてもいいのではないか」 と彼から言われたのです。 いつの間にか、彼の部下は直接の上司である彼を飛び越え、最終承認を私に求めるようになっていました。
　 組革研で、 「指示待ち人間を作っていませんか。 すぐ部下に指示し、手出ししていませんか」 と聞いて、はっとこの場面が思い当りました。
　 職場に戻り、 「手出し、指示を今後はしない」 とすぐに部下に宣言しました。 しかし、彼の部下は相変わらず私のもとにやってきました。 私は 「それは彼に任されている仕事だから」 と言って、受け付けませんでした。
　 次第にメンバーが彼のもとに行くようになりました。 彼の不慣れさ、忙しさはその後も変わりませんでしたが、それでも時間をやり繰りして、部下に向き合おうとしています。 私のサポートが、完全に彼らの邪魔をしていたのだと気がつきました。
　 また、組革研後からチャレンジしていることがもう一つあります。 マネジメントをテーマにした会議を新たに始めたことです。 参加するのは中間層のメンバーとその上司の五人。 初めは 「部下が変わった瞬間」 というテーマで各自の体験を書いて持ち寄りました。
　 その瞬間を生み出した状況やきっかけを話し合い、気づいたことを各自でやってみて、また次回に考える。 これをくり返しました。 すでに５回開いています。 しばらくすると、 「今まで何でも聞きに来た部下が先に考えるようになった」 「文句ばかりだった人が言わなくなった」 という報告がありました。 聞いてみると、彼らは、まず部下への指示を止めたというのです。
　 この動きが広がっていくよう、さらにチャレンジしたいと思っています。