参加リポート/現場から

「対象」を知らずに対応していた

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西岡 弘  IHI愛知工場アルミ工作部次長  〔第424回/2008年3月会期「ブロックリーダー参加」〕  NO.843

843nishioka
  近年、ブラジル国内に多くの造船所が建てられ、その技術支援のため、3年まえに私たちが派遣されました。
  船舶製造の部品はとても多く、鋼板を切断した部品だけでも8万ピースもありました。 それらを識別するため、部材一つひとつに名前を記入します。 日本ではペン式の製品を使っていましたが、ブラジルでは歯磨きチューブのようなものを絞って記入するという非効率な作業を行なっていました。
  ある日、日本人の班長が 「現地の職長にペンを使えと言っても、 『チューブ式で問題ない』 と言って変えようとしない」と言ってきたのです。
  話しを聞きながら、どちらを使うかという対策ばかり彼らが言い合っていると気づいた時、組革研で知った 「対象」 という言葉を思い出しました。 そして、事実をもとに議論させなければと思ったのです。 「名前を記入した後、どういう作業をしているのか」 と班長に尋ねました。
  答えられなかった彼は、ブラジル人の職長を連れてすぐに後工程である塗装担当の元へ向かいました。 すると、チューブ式で書いた文字の上にそのまま塗装すると表面に文字が浮き出てしまうため、文字を消す作業をしてから塗装していたことがわかったのです。 この現象は日本製のペンでは起こりません。 「事実を目の当たりにしたら、ペンを使用することにすぐ納得してくれた」 と班長がうれしそうに報告してきました。
  「何気なく使ってきたものが、さまざまな状況を考えた上で採用されていると初めてわかった」 と班長がしみじみと言っていました。 事実を元にすれば文化や価値観の違いを乗り越えられるだけでなく、 「対象」 を知らずに対応していた部下の仕事との関わりかたは上司のありかた次第で変わることを、改めて教えられました。

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