参加リポート/現場から

失敗しても、めげずに部下がすぐ動き出すようになった

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原田健一  マツダE&T 第1車両設計部 グループマネージャー  〔第450回/2010年11月会期参加〕  NO.807

  3年まえの着任時、部下は年齢が40代と20代に分かれ、中間世代がいませんでした。 さらに主任一人に業務が集中していたため、職場を引っ張るリーダー格が40代の中から出てくることを期待しました。
  しかし40代の彼らは業務計画さえ作らず、やみくもに目のまえの作業をするだけでした。 計画を作ろうと呼びかけても反応がなく、トラブルの状況を書き出そうと提案しても 「そんな時間はありません」 とまるで他人事。見かねた私が 「もういいよ、他の人にやってもらう」 と言うと、嬉しそうにあっさり手放す始末です。 そんな姿に自分ではどうしようもないと諦めかけ、動けない日々が続いていました。
  しかしある日、つまらなそうに取り組んでいる若手の顔を見た瞬間、このままじゃ彼らに申しわけない、絶対に変えなければと強く思いました。
  思い切って、20代が中心のチームを一つ作り、課題に取り組ませることにしました。 しかし経験が不十分な彼らが、先輩に頼らずにあらゆる知識を自分自身のものにするにはどうすれば良いかで、また悩みました。
  考えた挙句、組革研で自分が体験したように、目のまえの現物を 「対象」 として向き合わせ、わからないことを自分たちで解決させていくしかないと決意し、むやみに教えないことを意識し、彼らの動きを見ていました。
  すると、彼らが以前より積極的になってきたと、まず感じました。 そのうちに自分たちで計画を立て、問題が起こると仲間どうしで状況を言い合うようになったのです。 私の心配は杞憂だったと思い知りました。
  途中、失敗もそれなりに重ねていますが、言いわけすることなく素直に受け止め、めげずにもう一度やり直そうと動き出します。 そんな時でも明るい表情で指摘し合っている彼らが、とても頼もしく見えます。

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脱・「三逆リーダー」
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