問題に向き合うことに、やりがいを感じている

「いいな」と思われたら押してください。

　 以前、私が所属していた中国の工場のスタッフはまだ若かったため、きちんと指示してすすめていかなければと思っていました。 当時、中国では急速な経済成長の最中で、生産量が拡大するに伴い、現地のサプライヤーや納入先とのやりとりが想定以上に増えてきたのです。 習慣の違いなどもあり、日本での私の経験など全く役に立ちません。 スタッフに指示したくても、できない状況が続いていました。
　 しかし、そのような状況の中、スタッフからいろいろな提案が出てくるようになったのです。 メンバーどうしで議論を重ねて、方策が具体化し、彼らの力がどんどん発揮されてきました。
　 その後、日本に帰国し、組革研に参加しました。
　 組革研を体験し気づいたのは、中国駐在時には言葉の壁もあり、細かいことまで干渉できなかった状況が、かえって彼らが主体的に考えることに繋がっていたということです。 私がいろいろ指示していた時よりも彼らは主体的に考え、むしろ生き生きと仕事をしていたのだと思い知らされました。
　 昨年、職場が変わり、現在直接の部下はおりません。 今は自分自身が指示待ちにならないよう、取り組むことを心掛けています。 問題が起こると、一つひとつの事実を素直に見るようにし、できるだけ一覧にするようにしています。 それらを見ながら、何度もくり返し考え、問題を引き起こす仕組みに向き合っていくことに、非常にやりがいを感じています。
　 くり返し考えると、これで充分だと思っていた結論よりももっと効率的な工夫に気づき、さらに単純化することもあります。 その結果、やり直しを減らすことにも繋がっています。 まだまだ不充分だとは思いますが、行き詰った時には、組革研での寒い夜のあの交差点を思い出しています。