彼らの思いの詰まった目標に向かって走り出した

「いいな」と思われたら押してください。

　我われの職場は３交替となっています。職場にはさまざまな問題があるものの、シフトのリーダーが行う交替時の引き継ぎではトラブル状況の確認程度しかできません。これまでは課長や係長が問題の解決案を作っていましたが、リーダーたちには「現場を一番知っているのは自分だ」という自負があり、上から与えられる対策に不満を感じる者もいました。
　昨年秋の大規模工事に伴い、約２週間の製造停止期間がありました。これをチャンスと思った私は、職場の問題について３交替のリーダーたちで話し合わせる機会をつくることにしました。
　突然言われた彼らは、初っ端こそどう動くかと悩んでいましたが、すぐに「まず課題を明確にしよう」「問題を書き出そう」と動きはじめました。会議当日は、なまじ私や課長たちが参加して口を挟まないよう敢えて出席しませんでしたが、「事象を自分の都合で見ない」「とらえている事実が各々で異なる時は徹底的に議論する」の２点を強く伝えました。終了後に議事録を見ると、とても活発な議論であったことがわかりました。
　そして昨１２月、彼らの話し合いが元になって作成された今後の職場での課題を、部署全体で共有する会議を持ったのです。
　彼らの思いの詰まった目標に向かって、パッケージング部門が走り出しました。今は課題に向かっていく彼らを見るのが本当に楽しく、毎日充実しています。
　５年まえの組革研で、「親が手を焼いてしまうほど赤ん坊の頃は主体的に動いている」とお聞きした話が、今でも頭にこびりついて離れません。今後は、私たちが邪魔して彼らの主体的な動きがしぼんでいかないよう、わが工場のキーワードである「おもろい」職場を目指していきたいと思います。