参加リポート/現場から

やらされ感が顕わだった彼らが徐々に変わっていった

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奥村陽介 東日本旅客鉄道 技術企画部 副課長 〔第472回/2013年7月会期参加〕  NO.766

 部下を持ってから2年が過ぎました。人事異動でメンバーが入れ替わるたび、業務分担を上司と決めてきましたが、このグループの業務が増え、内容も複雑化する中、分担がうまくいっていないことに悩んでいました。
 大きなシンポジウムの今年の運営を任されていた者が別のプロジェクトも重なり、全てを担当することが物理的に難しくなりました。上司と相談して業務分担を見直すことにしましたが、仕事を割り振られたほうの部下は自分のことしか見えておらず、手一杯でもう引き受けられないという態度が如実に顕れていました。ですが、その状況は他の人たちも同じです。限られた人数ですすめるしかありません。
 この時、上司にとって最も大事なのは「仕事を部下のものにし、やり切らせることだ」と、組革研で自分が気づいたことを改めて思い出しました。
 まずシンポジウムの担当者と話し合い、自分の業務をどうすすめるかだけではなく、この課題をグループ全体でどう推進していくか、そのためには自分も含めて他の人たちがどう動けばよいかを、あえて本人に考えさせました。開催日はどんどん迫り、私自身も内心かなり焦っていましたが、彼の案を聞いた後は手を出さず、それからの動きを見守ることにしたのです。
 彼の動きが徐々に変わってきました。一心不乱に業務をこなし、自分のプランを他のメンバーに次つぎと提案するようになったのです。当日に上映された映像も彼自身が手掛けましたが、とても高い評価を受けることができました。
 彼の変化につられるように他のメンバーの動きも変わってきました。割り振られて増えた時にはやらされ感が顕わだった彼らも、もともと自分が担当していたように、自分の仕事として取り組むようになっていったのです。

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