「自分の言葉で書き出せるか？」から始めた

「いいな」と思われたら押してください。

　職場で設計からプログラミングまで行っている私は、これまで失敗することを恐れて、先輩から一から十まで指示を仰ぎ、教わったことをこなせればいいと考えていました。そんな状態を楽にさえ感じていました。
　一方で、「この意味を教えて」と聞かれたり、「このプログラムをつくって」と新たな課題を言われるとどうすればいいのかわからず、動けなくなることが多くあることも自覚していて、その状態に悩んでもいました。
　その頃参加した組革研では、初日に「わからないこと」を書きだす場面で、「わからないこと」がまったく出てこなかったのです。困り果て、捻り出そうとしても目標件数には遠く及びませんでした。
　職場をふり返って、「わからないこと無い？」と聞かれても「特にはありません」といつも答えていた自分を思い出しました。そんな状態で取り組んでもまともに動けるはずがありません。自分は何一つ理解しようとしていなかったことに気づきました。このままではいくら年月をかけても独り立ちできない。今の自分は「ロボット症」そのものだと心から思ったのです。
　職場に戻ると、自分が関わる業務の一つひとつに「これは自分の言葉で書き出せるか？」と問いかけることから始めました。いざやってみると、ほとんど書き出せないのです。愕然としました。
　これがきっかけとなり、先輩にお聞きしたことや調べたことを、自分でもう一度くり返し言えるかにも挑戦しました。最初はうまくできませんでしたが、何度も質問してできるようになるまで続けました。
　しかし見当外れなことを調べてしまい、わからないまま時間だけが過ぎて、そんな自分に情けなく思うことも相変わらずです。まだまだわからないことだらけですが、できるだけ早く独り立ちできるよう取り組んでいます。