問題が起きないように手を打ってしまっていた

「いいな」と思われたら押してください。

　職場で私が受け持っているチームは風通しもよく、問題もほとんど起きていないと思っていました。工程のスケデュールも私が決め、それを部下に指示すれば、彼らが納期に間に合わせてくれていたのです。職場の状態で頭を悩ませることはありませんでした。
　９月に組革研に参加しました。大分にある自分が所属する工場と玉野事業所にある部門が合同しての「チーム参加」です。
　何度も方針から外れ、毎日、夜中までかかってしまいました。それでもやり切ろうと全員で現場調査に出かけたのです。仕組みがわかったと思って臨んだ下期でしたが、ゴールできず、とても悔しい思いをしました。
　なぜこんなに悔しいのかと思い、それがこの３日間、自分が真剣に取り組み、その過程で起こした失敗も全て自分の問題として受け止めていたからだとわかった時に、職場が浮かびました。職場で問題がなかったのではなく、起きないように自分が手を打っていたのです。部下が悩み、それでも自分の力で課題に立ち向かっていく機会を取り上げていたことに気づきました。
　組革研を終え、さっそく部下と一緒に現在のチーム状況を明らかにしながら、今まで当りまえのように出していた指示や、やりかたを押し付けていたことを止めると宣言しました。
　しかし、これまでほとんどの仕事を段取り、不具合に自ら対応していた私がすぐに変わることは難しく、指示してから「やってしまった」と気づいているのが現状です。
　それでも最近、どうしたら今より安全に作業できるか考え、相談している部下たちの姿を現場で目にしました。少しずつ顕れてきた変化を感じ、私も決めたことをやり抜かなければと、決意を新たにしています。