10年まえに組革研に参加した後、私は部下に口出ししない、簡単にOKを出さないと決めました。もちろん私は最終責任者ですのでいずれは判断しなければなりません。しかし私が安易に結論を下すと、彼らはそれ以上考えなくなる怖れがあります。研究・開発で頼れるのはデータや事実のみ、そこから何を考え、どう動いていくのかは本人が考え抜かねばなりません。
実験では人間の骨格を模擬したダミー人形を使っています。ある日、メンバーが計算と実験をくり返し、相当苦労しながら数式モデルを作成し、報告にきました。モデル計算と実験時の波形はほぼ一致しており、本当に感心させられましたが、ごく一部の現象のみ不一致でした。無理難題を承知のうえでやり直させました。ところが後日、彼らは完全に一致させ、非常に精度の高い数式モデルを完成させてきたのです。
この時、メンバーは自分よりもさらに高いレベルの仕事をやり遂げる力を持っていると痛感し、自分の物差しで決めることが、彼らの力を発揮させないのだと改めて気づきました。
部門長を拝命してから2年半、組革研に幹部社員とおおよその幹部候補者を派遣しました。職場のリーダーには、メンバーが自ら考えてその力を最大限に発揮させるマネジメントを強く求めています。組革研体験者が少なかった当初は全く理解されませんでしたが、最近、ようやく伝わりつつあると実感しています。自分の口出し手出しが部下の邪魔をしていると、組革研経験者も異口同音に言っています。
弊社には、「マツダウエイ7つの言葉」があります。その中に「自分発」という主体性を大事にする言葉がありますが、今後、リーダーがメンバーに向き合うことをさらに求め、「自分発」を具現化していこうと思っています。
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