２０時間かかっていた物探しの無駄時間を０に

「いいな」と思われたら押してください。

　調達管理グループではリードタイム短縮を意図した「在庫管理の改善活動」が課題となりました。私はそのリーダーを任されましたが、配属後間もないことを理由に、全く動き出せなかったのです。しかし直後に参加した組革研で、「自分はまだまだ必死になれる」ことを体験し、それまで消極的だったこの課題と真剣に向き合おうと決意しました。
　担当ではない私たちが倉庫内を仕切り、事務所スタッフが何度も現場に出入りすることになります。「頼んでも現場は動かないだろう」「むしろ反発を食らうよ」と活動メンバーは全員後ろ向きでした。それでも私は半ば強引に彼らを現場へ連れ出しました。「協力するよ」と現場は言ってくれましたが、その言葉とは裏腹にアウェイ感が漂います。さっそく倉庫内を見ましたが、私たちでは全く物の見分けがつきません。新しい在庫と古いものの区別がわからないうえ、古い在庫品が奥に置いたままです。
　「古いものを前に出そう」と提案しましたが誰も動きません。しびれをきらし、私一人で取り掛かりました。しかし一人では全く捗りません。それでも続けていると、見かねた一人が手伝いはじめました。しばらくすると、ついに覚悟したのか、全員が作業に取り掛かってくれたのです。作業がすすむうちに「中身が見えない箱は写真を撮って貼ろう」という提案も出るようになり、やがて作業効率３０％アップという目標ができ上がりました。
　「どうせうまくいくはずがない｣と遠巻きに見ていた現場の人たちも、いつの間にか「自分たちの仕事場をお前らだけに任せられん」と作業に加わり、アイディアを出してくれるようになりました。
　そしてとうとう作業効率３０％アップに加え、物探しに月平均２０時間かかっていた無駄な時間０を達成することができたのです。