「対象」を忘れかけていたことに気づかされた

「いいな」と思われたら押してください。

　組革研の下期「Ｓ－２０」、１人で２人分の担当を任された私は、その仕組みをほとんど捉えきれているという自負もあり、自信満々で臨みました。しかし、順調に到着した２ＶＩＰで、「割りこまが揃っていない」と言われたのです。「取り逃した」と思って引き返し、探し回りました。しかし２時間ちかく経った頃、その理由が取り逃したためではなく、１人分ずつきちんと割りこまを揃えて提出しなかったためだと気づいたのです。全てわかっているつもりになっていましたが、「対象」の仕組みをいい加減に捉えていたことが初めてわかり、自分が恥ずかしくなりました。
　職場で私はプリンターインクの設計や開発を担当しています。組革研後、大問題が発生していました。その不具合は商品開発の最終段階でわかったのですが、このままでは製品として市場に出せません。私はその対応を任されましたが、入社後２年間要素開発しか担当したことがなく、初めての分野で不安だらけでした。
　すぐに対策を考えはじめました。しかしその時、上司から「組革研を思い出そう」と声を掛けられたのです。
　この言葉で「対象」を忘れかけていたことに気づかされ、起こった現象を集めて改めて整理しはじめました。しかし納期まで時間がありません。その時、組革研で「対象を調べきることが間に合わず、期待にこたえられない」という私の質問に、「がむしゃらに寝る直前まで考え抜きなさい」とアドバイスされたキャンパスリーダーの言葉が蘇りました。
　その後は現象を調べ直し、原因となりそうな仮説を立てることをくり返し続けました。四六時中、食事の間もそのことをずっと考え続けました。その結果、原因を突き止めることができ、問題を解決することができました。