参加リポート/現場から

仕事は自分でやるからおもしろい!

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船路 進 三井造船・艦船設計部・船殻設計課・課長補佐 〔第485回/2015年2月会期参加〕  NO.665

 課長補佐となって部下も増えた私は、計画どおりに仕事をすすめるためには、部下の作業スケジュールを立て、彼らが迷わないよう細かく指示を与えることが重要だと思い、それを自分の最優先課題としてすすめてきました。しかし、そうすることで彼らが私の言葉を待つようになり、逆に私自身の仕事はどんどん増えていきます。この悪循環を断つにはどうしたらよいかと悶々とする毎日が続いていました。
 この悩みを抱えながら参加した組革研では、次つぎと迫ってくる状況に自らが直面し、成し遂げられそうもないと思えた目標件数を達成するなど、右往左往しながらも自分たちの力で課題を乗り越える体験をしました。そして、「仕事は自分でやるからおもしろい!」ことを体感したのです。職場でもこの気持ちを部下と分かち合いたいと思ったとき、これまでの彼らとのやり取りを思い出し、それが間違いだったと気づかされました。「対象」であるはずの彼らに目を向けず、その実力を低く見積もり、指示し、答えを与えて、彼らがおもしろいと感じる機会を奪っていたのでした。
 もう先回りはしないと決心し、職場に戻りました。部下に仕事を任せようと思い、細かい指示を止めて大きなマイルストーンのみを伝えました。納期を守るためのすすめかたや日程管理も彼らに考えさせました。当初は戸惑っていた彼らでしたが、次第に動き出し、しばらくすると厳しい納期だと私が思っていた課題も、効率化するためのアイディアを自ら出すようになり、とうとう納期を達成したのです。今までなら、私が予め納期を延ばしてしまっていたかもしれません。「人は必要に迫られると力を出す」、組革研で聞いた言葉が蘇るとともに、今まで彼らの大きな力に私が気づかず、それを引き出していなかったことに恐ろしささえ感じました。

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