彼らの力の大きさを知らされた

「いいな」と思われたら押してください。

　２月の組革研に私の部門が「チーム参加」し、私自身も「リーダー参加」しましたが、いざ仕事がはじまると、「現地調査」の集合に２名が遅れて出発が後回しとなったうえ、「調査は個で行う」ルールを守れない者が３名も出てしまうなど、職場の “甘え体質” が如実に顕れ、唖然とさせられました。
　しかしその体質はリーダーによって醸成されるものです。職場でのマネジメントそのものの結果だという事実を突き付けられ、頭をガツンと殴られた気がしました。ふり返ると、業務がスムーズに運ぶように段取りをし、手取り足取り部下に教え、彼らがやりきれなくても許してしまう、それが上長としての自分の姿だったのです。
　意気消沈して職場に戻った直後、大事件が待ち構えていました。新商品導入をまぢかに控えたプロジェクトで品質トラブルが発生したのです。３名の担当者だけでは解決が難しく、納期に間に合いそうもありません。直前に体験した組革研の「一覧一望」を思い出した私は、すぐに大掲示板を用意させデータをすべて貼り出させました。さらにこれは組織全体にも関わる問題だと感じて、担当以外も含めて部門全体に号令をかけたのです。
　「そこまでやらないといけないのか？」「無茶な納期だ」という不満が担当外の者から出ましたが、私は少しも譲りませんでした。深夜、土日問わず皆で必死に取り組むうちに次第にそのような声は出なくなり、担当外ながら他部門と協力してとても難しい状況再現に成功する者も現われ、内心では私も厳しいと思っていたトラブルがとうとう解決されたのです。「人の持つ底力はすごい」と素直に感動し、彼らへの感謝で一杯になりました。
　今回の緊急事態で彼らの力の大きさを知らされました。今後はいかに彼らに迫ってその力を引き出せるか、これに私が挑み続けなければなりません。