参加リポート/現場から

メンバーの中心にいつも契約社員のリーダーがいる

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小早川 忠 キリンビール・取手工場・工場長 〔第483回/2014年11月会期「ブロックリーダー参加」〕  NO.641

 品質保証室では社員のほか再雇用社員、契約社員など異なる雇用形態の人たちが働いています。従来、技術報告書の作成やプロジェクトリーダーなどの全ては社員が務め、契約社員はサポート業務のみ行っていました。しかし、組革研を体験した課長と係長は「契約社員にもできるはず」と気づき、報告書の作成なども彼、彼女たちに担当させ、成果を上げはじめていました。
 品質保証室の課題の一つは「より少人数での分析作業」です。昨年は社員がリーダーとなってプロジェクトをすすめましたが、分析業務は契約社員や再雇用社員が担当し、社員の担当業務ではありません。そのため取組みはこれまで具体的なものとならず、なかなか結果が出てはいませんでした。
 そこで今年は、この業務に携わっていた契約社員をリーダーとしたのです。当初、任された本人にも戸惑いがあり、なかなかすすみませんでしたが、彼女はすすめかたについて部長、課長と何度も話し合った末に、「まず全員の業務記録をしっかりつけよう」と提案してきたのです。同じ作業でも人によって異なる所要時間のデータを取ろうというものでした。当初は曖昧な表記なまま済ませてしまう人もいましたが、彼女を中心としてすすめるうちに記録する意味を皆が理解しはじめ、次第に具体的な記録になっていきました。これによって他より時間のかかっていた人が明らかとなり、速い人とどう違うのかを自分なりに研究して改善に取り組む例も出てきました。
 彼女は今、「標準作業時間をどのように決めていくか」に取り組みはじめています。夕方、終業前に皆が集まり話し合っていると、いつも契約社員のリーダーがその中心にいます。プロジェクトは確実にすすんでいます。

―― キリンビール取手工場の「仕事改革」を6月9日から3週連続でお届けしました。
   詳細な実態は、7月24日(金)の「組織革新研究会/定期報告会」で報告されます。

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脱・「三逆リーダー」
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