参加リポート/現場から

彼らの姿に自分の “管理” の結果を見た

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井上拓也 キリングループロジスティクス・西日本支社・尼崎支店長 〔第485回/2015年2月会期参加〕  NO.634

 現在私が任されている支店は、大阪と神戸のちょうど中間地点と立地に恵まれているうえに複合拠点でもあるため、運用の煩雑さによる品質事故が多く、早期改善が急務の課題となっています。
 今年2月に組革研を体験し、「対象を見極めろ、対応を先に考えるな」と聞いても、内心では『そんなことは承知しているし、いつも実践している』と思っていました。しかし職場に戻っても「対象」という言葉が頭から離れず、過去に事故が起きた現場へ出向こうと思い立ち、その時の手順やメンバーの行動を改めて調べてみたのです。すると、手順書が遵守されていない、改善案が提出されても実施していないという “現実” を突き付けられました。
 手順書を守らない理由を現場に聞くと、「現状と合っていない」と完全否定です。それももちろん理由の一つだったのですが、 “腑に落ちない指示への苛立ち” や “やらされ感の積み重ね” にこそその真意があることが見えてきました。要は仕事がおもしろくないのです。これまで私がくり返してきた彼らへの “手出し” や “指示・命令” によってこの状態が生まれたのだと衝撃を受け、何としても変えていかなければと決心しました。
 さっそく各担当者に品質事故が多い状況を示し、これを減らしたいと強く訴えました。しかし実行するのは彼ら自身です。当初は「丸投げされてもできない」「通常業務で手一杯」と否定され誰も動きませんでしたが、我慢して見守っていると、徐々に個人の意見が出はじめ、担当ごとに打合せるなど、解決へ向けて動き出したのです。挑戦的に変わっていく彼らを見て、今までいかにその主体性を奪っていたかを改めて実感し、反省させられました。
 現在はまだまだ粗削りで発展途上の案ではありますが、彼らは必ずやポイントを押さえ、さらに前にすすんでいくものと確信しています。

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脱・「三逆リーダー」
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