参加リポート/現場から

「対象」に触れることで感じる充実感

投票する

「いいな」と思われたら押してください。

林 信志 阪技・タービンプラントサービス部・タービン設計課 〔第485回/2015年2月会期参加〕  NO.632

 私は、エネルギーを動力に変換するタービンの設計を担当しています。これまで修正の依頼があるたび、その内容が表された朱記書きのとおりに反映させることで作業を完了させてきました。指示どおりの結果になるため、当然大きなトラブルや問題も起きることはありません。
 しかし2月に組革研を体験し、いかに自分が「対象」を意識せずに対応していたかに気づかされ、大きなショックを受けました。
 職場に戻り、これまでの仕事をふり返ろうとしても、その内容をあまり思い出せないことに驚愕しました。私の行っていたのは書いてある答えを右から左に書き写していく機械のような作業ばかりだったのです。そのことに疑問を抱かずにすすめていた私こそ「ロボット症」だったのだ、と。
 このままではまずい、まず「対象」を常に意識しようと試みましたが、何から手をつけたら良いかわかりません。ある時、朱記書きされた理由がわからないため「対象」であるお客様に尋ねてみると、「なぜ今さらそんなことを聞くの? ご存知でしょ」と言われてしまいました。
 本当にこれではまずい、心の底から思いました。それ以降はお客様から修正依頼をお預かりすると、なぜその作業が必要になったのか、表記された朱記部分以外に変わるところはないか、と依頼者の意図や状況を考えながら取り組むようにし、どうしても明確な答えが出せないときには、自分の考えを伝えたうえで上司に確認するように変えています。
 すると修正の意図がより理解でき、さらにお客様の誤りにも気づくことができるようになりました。それを修正したうえでお伝えすると、お客様から丁寧なお礼の言葉をいただいたのです。組革研で感じた達成感や充実感を、日々の業務の中でも少しずつ感じられるようになってきました。

只今、サイトの更新を一時停止しております。
改めて更新を再開する予定ですので、少々お待ち下さいませ。
どうぞ宜しくお願い致します。

脱・「三逆リーダー」
新着 記事・お知らせ
  • 2022.11.15        

    日本人の「人間力」を薄っぺらにしてきた幾年
          ――...

  • 2022.06.28        

    「心の報酬」ぞ、如何に
     ――「新資本主義」に問う(2)...

  • 2022.06.02        

    「道具力」の再構築に終わってしまわないか
     ――「新資本主義」に問う(1)...

  • 2022.05.31        

    組織革新研究会の7月会期での感染症対策...

  • 2021.12.02        

    『あなたの会社はなぜ「メンタル不調」者を量産してるの』発刊記念講演会が開催されま...

  • 組革研アーカイブ
パンフレット・発行物のご案内
  • 対談 あなたの会社はなぜ『メンタル不調』者を量産してるの

    著者:藤田英夫・𠮷野 聡 発行:シンポジオン 発売:三省堂書店/創英社


  • 脱「三逆リーダー」

    藤田 英夫 (著) 発行:ダイヤモンド社 発売:ダイヤモンド社


  • 「個全システム」によるミーティング革新

    藤田 英夫 (著) 発行:ダイヤモンド社 発売:ダイヤモンド社


  • 不感症体質に挑む「人間力」全員経営

    藤田 英夫 (編) 発行:シンポジオン 発売:創英社/三省堂書店


  • 経営の創造

    藤田 英夫 (編) 発行:シンポジオン 発売:創英社/三省堂書店


  • 第3の組織論

    小林 茂 (著) 発行:シンポジオン 発売:創英社/三省堂書店


  • 人間力をフリーズさせているものの正体

    藤田 英夫 (著) 発行:シンポジオン 発売:創英社/三省堂書店


  • 人間力―そこにどう火を点けるか

    藤田 英夫 (著) NTT出版


  • 人を人として―指示待ち人間を目覚めさせるもの

    藤田 英夫 (著) PHP研究所


  • 「状況」が人を動かす―管理からリードへ

    藤田 英夫 (著) 毎日新聞社


ページの先頭へ

組織革新研究会について

組織革新研究会の5日間