一番変わらなければならないのは自分だ

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　組革研に参加して、いかに自分が「ロボット症」になっているか、また、部下をそうさせていたかを痛感させられました。今後はいっさい、部下の手助けをやめよう。彼らの自主性を引き出すためには自分が変わるしかない、と強く思いました。
　当時の私の悩みは、品質不良や工程遅延が発生してしまうこととともに、それらを部下の多くが機械や工程計画などのせいにしてしまうことでした。
　組革研後、職場に戻るとすぐに部下を集めて「職場で自分が問題と思っていること」を書き出させました。
　はじめはいつものようにただこなしているようでした。そして書き出した内容は、「やることが多い」「人が少ない」「部下が言うことを聞かない」など他人事ばかりで、自分の問題として捉えているものはごく少数しか出ていません。それを見た私は、「いま職場で起きている問題を本当にわかっているのか？　相手を変えたいならば、自分が変われ」と迫りました。
　その結果、彼らは１００件以上書き出しました。それを貼り出した後、最初に彼らが書いたものについて、「こんな状態にしていたのは、あなたたちに細かな指示をしたり、先回りして段取りしていた自分だ。しかし、それを変えていかなければならないと強く思った」と伝えました。
　すると、部下たちが「人にやってもらうことに慣れていた」「他人事だと思っていた」「今から自分たちがやらなくてはならないことを明らかにしよう」と、口々に話し出しました。
　彼らの言葉を聞いて少しは先が明るくなってきました。しかし自分の思いが後戻りしてしまえば、彼らもすぐに元に戻ってしまう。一番変わらなければならないのは自分なのだと決意を新たにしています。