キャンパスリーダーの独り事

頭を鍛える場  No.63

no63CL320.png 「出来ることだけを、いつものようにいつも並みにやっていたのでは、力は伸びない。頭も体もだ。それどころか現状維持もむずかしくなってくる。成長していくための唯一の途は、自分に負荷をかけて鍛えることだ。たとえば、意識下・無意識下で出来ないと思っていること、出来にくいこと、難しいと思っていること、未経験のこと、同じことならば仕事品質、生産性UPなどに取り組んでいくことである。
 それは楽なことではない。苦痛を伴なう。体の場合でいえば筋トレなどがいい例だ。」
 上記はこのコラムのNo.55(14.6.14.)の一部である。
 我われ人間は、成長を求めている。同時に楽を求めている。だがこれは、一方立てれば一方立たずだ。かくも矛盾したものを抱えて、それに慣れっこになって毎日を送っているのが、多くの人たちの現実ではなかろうか。私もその一人だ。
                 
 特別な仕事をしている人はともかく、今日の日常の中は体の成長には無縁だ。それどころか逆事情にさえなっている。そのために、日常外に数々の鍛える場が用意されている。たとえばスポーツだ。それらには日常を越える健康な負荷がかけられている。
 では頭の成長の場合はどうか。日常こそが鍛える場であって、日常外にはそのような場は無い。学校教育や諸研修にそれをイメージする人がいるかもしれぬが、それらは仮想現実に等しく、そこには日常の生きる本番を越えるような切迫したものは見当らない。したがって、頭に負荷のかかることはなく、鍛えるにはもの足りない。
                    
 二つのことを記しておきたい。
 一つは、「人・仕事関係」こそが、まさに頭を鍛える本番の場だということだ。人に楽をさせることを是とする人を大事に論は、人びとの頭の成長を止めていくものだ。
 一つは、組革研の一側面だ。我田引水に介意せず申す。ここでは、仕事の本番以上に切迫した空気の中で、人びとの頭に健康な負荷がかけられる。「仕事でこんなにも頑張ったことはない」などの参加者の声がそれを象徴している。組革研が「世界に類例なき」と言われる所以の一つである。

14.8.26.

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