「上期『S-20』で最下位業績だった我われのチームに欠員が出た。自分のペアの人だった。下期は誰とペアを組むのかと思っていたところにチームリーダーが、『下期でWカバンで絶対に獲って来るって奴おるか』とチーム全員に問われた。チャンスだと思って手を挙げた。と同時に武者震いし、いつになく興奮した自分がいた。チームのために貢献するぞ! スタートして思わず走った。IPの見落としで後戻りしたときは更に限界まで走った。
最初の金券獲得ポイント(1VIP)に競合ペアより先に到着し、20,000ドルを手にした。そのとたん、‥‥IPを見落としての後戻りのこと、対象の調査での辛かった場面、等々が一気に頭の中に浮かんできた。同時にこの上ない達成感、その場に泣き崩れてしまった。うれしい!獲った!気持ちイイ!、もっとやれる!、次も獲れる!‥‥自信と楽しい感情があふれ出てきた。何事も苦じゃなくなってきた。『必死になることってすごいんだ!』と体感している自分に気づいた。」
以上は、先月の組革研にメンバー参加した池内一仁さん(三井造船運搬機工場製造部課長補佐)がその帰り際に書き残したものである。
以下は、メンバー参加とは反対側の立場になる「S-20」の運営側に参加し、「1VIP」を担当した木口秀幸さん(キリンビール取手工場パッケージング担当部長)が同じく書き残したものである。
「スタートから1時間半ほどがすぎ、9割がたの金券はすでに獲得され済みであった。そこへ、2人分の仕事を背負った池内さん(上記)が息を切らしてとび込んできた。彼は競合ペアがまだ到達していないことを知った。池内さんが握りしめていた2人分のこま図は、汗でぐちゃぐちゃになっていた。その場に居合わせた彼と同じチームのメンバー(新井さん)が彼にかけ寄った。
金券を受け取って仲間の新井さんと目を合わせた瞬間、彼には一気に込み上げてくるものがあったようだ。感極まったかのように泣き崩れ、その場にしゃがみ込んでしまった。池内さんは新井さんに背中をさすられながら、麦茶を何杯も飲み干した。
私まで感極まってしまった。涙を出してしまった。そして思った。はたして自分は今までに、眼前のこの人のように泣いてしまうほどの仕事をしたことがあっただろうかと。強烈な体験であった。」
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組革研の5日間の中では、このような場面は茶飯事だ。どうして、組革研では人びとはこんなにもがんばるのか。金が入るからか、資格が得られるからか、贅沢な飲食にありつけるからか。NO、それどころか全てはその逆だ。
企業の中でも組革研の中でも、人びとは仕事をする。仕事の種類は世の中まちまちだ。世間一般と組革研の違いは、「人びとと仕事とのかかわり合いかた」にある。私はそれを「人・仕事関係」と呼んでいる。それを組み立てているものがマネジメントであるわけだ。
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