キャンパスリーダーの独り事

至上の存在が大変動している  No.46

CL320mo38.JPG 大きな皿に、料理というにはいささか侘びしげな食べものが盛られている。その横には、同じく大きな皿にロールパンが山積みになっている。家族はてんでんばらばらに、それぞれ勝手な頃合いにそれを食べる。目をそらしたくなるような光景、こんな家庭が出現しつつあるという。一家団欒の眞逆。NHKBSの時々的社会番組で紹介された一こまである。
 2歳児の遺体が見つかったとして、20代のベビーシッターの男が逮捕された。死亡した子どもの母親は、ベビーシッター紹介サイトを通じて見知らぬ男に、愛してやまない我が子を預けざるをえなかった。それによる出来事であった。
 保育園不足も深刻な事態だ。
 他方で巷には、じいさん・ばあさんと言うには気が引ける元気な(後期)熟年男女がやたら目立つ。郊外や観光地でのこの人たち集団のパワーは、ときに無気味でさえある。
 私はおばあちゃん子であった。甘えに甘えて育ったみたいだ。今だに、祖母の写真を見ると鬢付けが匂ってくるかのようだ。妻もおばあちゃん子であった。そんな私たち夫婦から見ると、この家族現象というべきか社会現象というべきか、いったいどうなっているのだろうということになる。
 などと御託を並べながら我が身をふり返ると、孫に顔を合わすのは年に1度か2度でしかない。
 話し変わって自然現象。竜巻などというのは、日本人にとっては言葉の存在でしかなかった。東京下町っ子の私が子どもの頃は、というと70年もまえのことになるが、冬には凍てた道をつるつると遊びながら小学校に通ったものだ。今の都心では氷結を見ることはまずない。夏には30度を超すと猛暑だと騒いだものだった。それが今では40度に迫る勢いだ。
 自然と社会、それは人間を包み込んでいる全てだ。我われはその中でのみ生きていくことができる。その至上の全てが大変動しているのだ。もしもこのトレンドが延長されていくのだとしたら、我われ人間の未来はどういうことになるのだろうか。
 自分には今、何ができるのであろうか。

14.3.31.

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脱・「三逆リーダー」
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