キャンパスリーダーの独り事

「何が原因で『自分が変わる』ことができるのか」
―― ご質問に応える①  No.64

320CLno64.jpg 去る7月の組織革新研究会/定期報告会でのご質問、当日お見えいただけなかった派遣者の方がたのために、その代表的なものを選んで、このコラムでお応えしていきたい。
 最初の今回は、「組革研に参加して何が原因で『自分が変わる』ことができるのでしょうか」である。
 組革研のキャッチフレーズは「変わる原体験」だ。このフレーズに込めている私の思いは、まずはその人自身が変わり、それが組織に作用して波紋を拡げていくことにある。
 この「変わる」だが、きちんと言えば、自分の現状から変わるということであり、さらに掘り下げて申せば、「本来の自分の発見、そして復活」ということに尽きる。人間は、元より主体的、創造的、個性的な存在だ。それがこの数十年にわたる飽食社会×管理社会の中で、それら元よりを失いかけて今日に至っている。そのような人びとの症状を私は、ヤブロンスキーの言葉を借りて「ロボット症」と呼んでいるのだが、組革研体験によって人びとは、我が身のそれをずしんと悟ることになる。
 参加者をしてこの意識領域に迫るものが、組革研での、一般的な企業内とはおよそ異なる「人・仕事関係」すなわち、人と仕事とのかかわり合いかたであり、それを生み出すマネジメントである。この中で、否応なく人びとは、主体的、創造的、個性的に動かざるをえなく、ひたすらそのように動くことによって、いつの間にか忘れていた本来の自分に再会し、その自分を再発見することによって、自己の生命体としての息吹きを実感するのである。
 やや格好をつけて表わせば、以上が実態だと思う。「わしにはこんな力があったんだ!」という参加者の発言がそれを象徴しているのではなかろうか。

(追記)とは言え、「参加させても変わらないのがいる。なぜか?」のご質問もあった。その種の人は二種のタイプに分けられるようだが、それについては来週のことにする。

14.9.2.

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