「教えられたものは『知りたいニーズ』がよほど強くないかぎり自分のものにはならない」と先週のこのコラムで記した。人間活動のあらゆる分野に即することだが、こう言うとすぐに浮かんでくるのが職人技だ。料理人の世界で語ってみよう。
私は食い道楽だ。年金の多くはそこに消えていく。で料理屋については詳しくなってしまった。ミシュラン何とかなどあんないいかげんなものを当てにすることはない。そう思いながらのれんを潜ってない名店らしきは、東京では2店を残すのみだ。一店はこの界では頂点とおぼしき店だが、なにしろ4、5か月先まで満員、当方の予定はそんな先まで決めるわけにはいかないので今だに縁がない。もう一店は安倍首相がオバマ大統領を夕食に招いた店だが、ここには行く気がしない。
そんなわけで多くの名店ののれん潜りをしてきたのだが、ここで決定的なことは、それら店の”親父”たちがみんないずれかの名店で修業、いや修行してきた人たちだということだ。料理学校出身者など一人として見当らない。
この人らの修行とは、教えられるには程遠く、「滑ったりしくじったりして、痛く辛い思いをしつつ」自分のものにしてきた、あるいは先達の技を”盗んで”自分のものにしてきたことを指している。そんな苦行を”満行”させえたものが「知りたいニーズ」であったと察する。
近代産業下の企業内では、申すまでもなく、そんな古典的なやりかたの成果を待つわけにはいかない。
私がここでぼやくのは、学校教育においても企業内「人と組織」においても、なんで、教えるまえに、教えられ側に「知りたいニーズ」を持たせないのか、である。
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