なんで、何でも彼でも言葉で教えたがるのだろうか。
降雪予報が出されていた先日のテレビ番組※に「雪道の歩き方の専門家」と称する人が出てきたのにはちょっとびっくりした。それで”専門知識”なるものを披露するのだが。お説は三点、①歩幅を狭く、②重心はやや前に、③足裏全体を路面に、である。子ども向き番組ではない、念のため。
阿呆かいなと思った。こんなことは教え教えられることかと。体験の中からいつの間にか身に付いてしまうことではないかと。さらに呆れたのは、コメンテーター氏の「(雪の日は)外出を控えることですね」発言であった。
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言葉で教えられたことは、教わりニーズがよほど強くないかぎり自分のものにはならない。間もなく頭から消え去ってしまう。
6、3、3、4、の学校制度の中での勉強時間、人それぞれであろうが、少なくとも 20,000時ぐらいにはなるであろう。莫大な知識が頭に入ったはずだ。それらが今、それぞれの中にいかほどキープされているだろうか。
組革研の「リーダー参加」者の中に、教え教えられることの重要さを力説する人がいた。ちょうどその日の新聞には大学入試共通一次の問題が載っていた。私は思わず「ちょっとでいいからこれ解いてみてよ」とそのページを手渡そうとしたら、彼は「いやいやいや」と掌をこちらに向けるのであった。
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我われ人間にとって本当に身に付いて自分のものになるのは、滑ったりしくじったりして、痛い思いをしつつ獲得したものではなかろうか。
今日の教育観、学校教育は元より、企業内組織における(言葉で)教え教えられ文化の氾濫と累進トレンド、なんとも空しい。
(※ テレビ朝日15.2.5.)
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