問題を顕在化させ、人びとを生々しい状況においておこうとする文化がある。 状況を共有し、人びとが状況と相互作用していくものだ。
それは、組革研の根幹をなしている文化である。
拙著『状況が人を動かす』の第三章に詳述した日産プリンス宮城販売では、社長自らがこの任に当たっていた。同じく第四章のアイシン精機工機工場では、工場長から出される課題のことごとくが、人びとをして問題に直面させるものであった。 組革研でのサービスセンターを担うマネジメントセンターの男女諸君の働きぶりも称讃を受けているが、これまた彼、彼女たちが生々しい状況、つまり問題だらけの真っただ中におかれているからである。
上記に限らず、若々しい成長企業にはこれが見られる。
人間は問題、つまり状況の生々しい事実に出会うと、それをその人なりに、あるいはその集団なりに、否応なく消化しようとする。 このときにこそ、人びとの心が動いて 「何とかせねば」という思いとエネルギーが芽生えてくるのだ。
人間の体は、食べものを糧としそれを消化・吸収していくことによって活性化し、成長していく。 心は、問題を糧としそれを自分で消化していくことによって、活性化し成長していく。
幸いにも、仕事においてはこの 〝糧〞に不自由することはない。 その目で見れば問題有り余る。
ついでに記せば、参加の第一段階は、状況認識の共有化、すなわち状況への参加である。 これなくして真の参加はありえない。
( 『状況が人を動かす』第五章より抜粋、少し加筆)
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